深い

下の前歯が見えないような深い咬み合わせ、

下の前歯が上の歯の歯茎近くにあたるような咬み合わせを過蓋咬合といいます。

下のような感じです。

正常咬合と比較するとこのような違い。

左が過蓋咬合 右が理想的な咬合

このような咬み合わせの場合、年齢を重ねることで咬む力の影響を受け続け、

前へ倒れ込む変化がおきる傾向にあります。

また、むし歯や歯周病により奥歯を多数失ってしまうと

前歯への負担が増え、耐えれずに揺れが大きくなったり、

歯が折れたりし、抜歯せざるを得ない例がよくみられます。

正面からみると、前歯が開きすき間もでてくるようになります。

過蓋咬合は見た目は歯並びがいいように見えることがありますが

実は上と下の歯の前後のズレを抱えているため、

そういったことが起きる傾向にあります。

歯並び・咬み合わせの治療をしておくことが有効です。

正面

口の中の状態を伝えるときに、

絵で視覚的にみてもらうことができるとよいなぁと思い

パソコンで絵をかいてみるのですが、難しいですね。

理想的な歯の並び、正面からみるとこんなかんじ。

歯科関係者からはつっこみどころありそうですが、こんなイメージです。

衛生状態が良好であるとは

お口の中の衛生状態が良好であるとは

歯科医師からの視点では

歯に歯垢の付着がみられず

歯肉の発赤・腫脹・易出血性がなく歯肉の炎症がないこと。

むし歯、根の治療の途中で放置している歯がないこと。

使っている義歯がきれいであること。

タバコを吸っていないこと。

などでしょうか。

急にきれいになるものではありません。

毎日、毎月、毎年維持管理に努めることで良好になるものです。

そんなこと

むし歯が進行してしまったために

削って埋めたり、かぶせる治療は大切なことではあるのですが

お口の中の衛生状態が不良なままだと

埋めたところ、かぶせたところが再度むし歯になったり、

歯肉炎が進行し、歯周炎に移行し、支える骨が失われることに繋がっていきます。

ですので、埋めたところ、かぶせたところが長持ちするように

再びむし歯にならないように、

また、むし歯になっていない歯をきれいなままで

良好な歯ぐきを維持してほしいので、歯磨き指導を行います。

「そんなこと知ってる」「いつもやってる」

まぁ、そういわずに確認してほしいのです。

知っているのと出来ているかどうかは別物です。

「そんなこと」を見直すことはとても大切です。

けっして「損なこと」ではないはずです。

仕上げ磨き

歯科では歯がはえてくることを萌出(ほうしゅつ)するというので

漢字で書くと、歯が「萌(は)える」となります。

さてさて、第一大臼歯は6歳前後に萌えてきます。

どの歯も重要なのですが、お口の中の健康を維持するうえで、

まずは咬み合わせに深く関係するこの第一大臼歯を

良好な状態で維持していくことが重要です。

そのためには第一大臼歯が萌えてくる前から

お口の中の環境を良好にしておくことが大切です。

お子さんのために保護者のみなさんによる仕上げ磨きが重要となります。

仕上げ磨きが正しく適切に行えているか確認しておくことが大切です。

咬合力強い方

「歯根破折」は神経を除去した歯に起こりやすいですが

神経をとっていない歯であっても

ヒビが入り、割れ、折れることがあります。

咬合力、咬む力が強いタイプの骨格の方にみられる傾向にありますね。

顎の〇で囲んだところ、

このように顎がガッチリしている方はそういう傾向にあります。

ご自身がどういう傾向のあるか知っておくことも大切です。

真剣に

口腔内の病気、いわゆるむし歯や歯周病が進行すると

一回の治療にそれなりに時間がかかりますし

一度に複数個所の治療となるとより時間がかかります。

よって、期間も長くなることもよくあります。

身体的な侵襲もけっこうあって、治療は意外とというかやはりというか大変。

ですので、

命に直接的に関わることは少ないですが、日常生活に大きく関わっています。

どうか口腔内の健康を保つために

ご自身の衛生状態を知り、良好に保つように心がけてほしいのです。

進行すると本当に大変で、治療も大変なので。

歯科医師、歯科衛生士といった歯科医療従事者からの助言に

真剣に耳を傾けてほしいです。

歯根破折

歯を抜くことになる原因で

3番目に多いとされているのが

歯根破折です。

歯根破折は 

神経を除去した歯に起こりやすいです。

むし歯が進行すると神経をとる治療を避けれなくなることがありますので

むし歯の治療をしないように口の中の衛生状態を良好にしておくことが有効です。

年齢を重ね40歳~50歳以降に増える傾向にあります。

歯周病の増悪

歯周病が進行すると歯がグラグラ動くようになってきます。

また、もともと獲得した歯並び・咬み合わせが良好でない場合や、

これまで治療が必要であった部位を治療せずにそのままにしていると

適切ではない力が歯に加わるため、より歯がグラグラ動くようになってきます。

 歯並び・咬み合わせが良好でないことは、

歯周病を増悪させる原因になるのです。

予防に取り組むことと、早めの治療が大切です。

歯肉炎→歯周炎

幼少期から歯肉炎があると、成人以降に歯周炎に移行することがあります。

歯肉炎→歯ぐきに炎症がある状態。

歯ぐきが赤く腫れ、出血しやすくなります。

 

歯周炎→歯ぐきだけでなく、周囲の骨に炎症が及んでいる状態。

進行していくと周囲の骨が失われ、歯が揺れ動きだすようになります。

歯肉炎のうちなら改善の見込みがあります。

幼少期からの口腔管理が重要です。