長~く口腔内を見ている者として感じるのは
歯の質、唾液の性状や鼻呼吸の獲得
舌や口腔周囲筋の働き、咬み合わせの問題、
生活習慣や食生活の問題、
喫煙の問題と多々ありますが
とにかく口腔内をきれいに出来ないというのは
病気を抱えていると同じだということです。
歯みがきだけが全てではないですけど、
歯みがきは重要です。
長~く口腔内を見ている者として感じるのは
歯の質、唾液の性状や鼻呼吸の獲得
舌や口腔周囲筋の働き、咬み合わせの問題、
生活習慣や食生活の問題、
喫煙の問題と多々ありますが
とにかく口腔内をきれいに出来ないというのは
病気を抱えていると同じだということです。
歯みがきだけが全てではないですけど、
歯みがきは重要です。
口腔機能を理想的に獲得した状態を「10」と表すとします。
実際に獲得出来たのは「9」や「8」あるいは「7」と個人に差があります。
これを日常生活を送りながらどう維持管理していくかが問題です。
生活習慣の影響を受けながら年齢を重ね口腔内は変化していきます。
口腔機能を「10」獲得したとして、
口腔機能は「10」から「9」へと少しずつ低下はしていくと思います。
口腔内は特殊で、「10」から「6」に機能が低下したものを治療することで
「10」まで完全に回復することはありません。
ごくごく初期なら10に近い値に近づけることはありますが。
口腔内の状態によっては、治療しても「7」程度までの機能回復の時もあれぱ、
治療しているのに「6」のまま。あるいは「5」に低下することもあります。
治療したら治るというのはちょっと違うのです。
いかに「10」を獲得し、維持していくかが重要です。
古くなってきたから新しい服を着用する。
飽きたからオシャレな服に身を包む。
そんな着せ替えの服のようにはいかないのです。
見た目の「歯並び」だけが重要なのではなく、「咬み合わせ」が重要です。
永久歯列が全て(親知らずは除く)萌えそろう時期を
咬み合わせの完成の時期と考えるならば
だいたい15歳前後あたりですが、
歯が萌え始める生後6ヵ月から15歳ぐらいまでの長~い年月をかけて
咬み合わせは完成するのです。
「どんな咬み合わせを獲得したのか」で
その後の経過が不利に働くのか、有利に働くのか異なります。
年齢が低いうちは咬み合わせに問題があっても(緊急性は低いが重要なこと)
症状に出にくいですが
中高年以降に様々な症状が現れる傾向にあります。(重要度が高まっていく)
テレワークが出来る仕事はよいのですが
歯科の仕事は究極のアナログ。
一時、痛み止めだけで済むこともありますが
手を施さなければ治療にならないことがが非常に多いです。
普段緊急を要さないように思える状態も、
いずれ急を要するような状態に変わります。
その時には状態は悪化していることが多いですから
難しい問題です。
歯科受診の際には
歯を磨いて来院するのがエチケットだと思います。
「仕事帰りの受診となると難しいです」
「時間がないです」
と言わず、
受診の際にはお願いしたいことです。
体重を絞ろうと思ったとき
食生活や生活面を見直して
食事制限したり、運動したりして体重を落としますが
落ち始めたからと言って
継続するのをやめると元に戻るんですよね。
むしろより増えることもあるかもしれません。
リバウンドというヤツです。
行動を変えてそれを当たり前にすることが重要です。
口腔内も似ています。
歯科医師の指示のもときちんと治療を進めつつ
生活習慣を見直し変えることが(行動変容)出来れば
口腔内の環境はよい方向へ転じる傾向にありますが
よくなってきたからと、中断すると
元に戻るどころか、悪化することもあります。
悪い習慣はやめ、よい習慣は続けることが重要です。
口呼吸の方だと
歯面に着色がつきやすい。
歯に歯垢が停滞しやすい、
歯肉の腫れがある。
歯肉にちょっと触れただけで出血しやすい。
むし歯になりやすい。
歯周病になりやすい。
そんな傾向がみられます。
自分が口呼吸であることを認識されていない方もおられると思います。
発育過程で鼻呼吸を獲得することが重要と考えていますが
どのようにして鼻呼吸を獲得するのか・・・は、非常に難しい問題です。
鼻呼吸を獲得することは「緊急性は低いが重要なこと」です。
タバコを吸わないこと。
喫煙している方で口腔内が良好な方、
治療後に良好な経過を辿る方はかなり少ないです。
タバコは吸わないこと。
緊急性は低いですが、口腔内だけの問題でもないですし、
たばこを吸わないこと、辞めることは
生活を送るうえで有利に働きます。重要なことですね。
「緊急性は低いが重要なこと」が
「緊急性が高く重要なこと」に
変わってしまうと元に戻るのが難しくなります。
以前もお伝えしましたが、「磨いている」か「磨けている」かという問題。
受診する多くの方が、歯磨きをしてはいるが
実際にはうまく磨けていませんよ~ということでした。
さて、子供の歯磨きに関してですが、大人による仕上げ磨きが必要です。
ご家族にその重要性をお伝えしていますが、
泣きわめいたり、痛いと言って嫌がったりすることもありますから
「こんなに泣き暴れるのを押さえつけて歯磨きなんてかわいそう。」
「自分でやると言っている」
と言って仕上げ磨きの取組みが不十分なご家庭もあるようです。
大人でさえ、歯科医院で歯磨き指導を受けても磨けてないのですから
お子さん自身で磨いたとしてもうまく磨けていないことが多いのです。
ご自身の復習にもなると思いますので、指導受けた内容をよく思い出し、
せめて12歳ごろまでは仕上げ磨きをしてあげてください。
子供が行う歯磨きは「歯磨きをする」という習慣づけのためです。
緊急性は低いですが重要なことです。
何かに取り組んでその成果を上げようとしたとき
行動を起こしたからといって
すぐ結果にその成果が現れるわけではない。
本気で取り組み続けないとね。
それと、取り組み続けて、ほんのちょっぴり成果が出てきたからといって
いい結果が出たと判断するのはまだ早いし、
そこで中断するのはもったいない。
うわべだけの成果ではなく、
完全に、徹底的に実行し続けることで成果はより上がり
確実なものとなる。
やるなら徹底的に。だ。
ダイエットにしろ、筋トレにしろ、歯科治療にしろ、なんにしてもだ。