歯の表面は人間の中で一番硬く、硬度7前後のエナメル質で出来ています。
その下の層は硬度5前後の象牙質です。
外は硬いけど中が柔らかいという構造がミソですな。
すべて硬いとあっけなく割れてしましますが、
硬いエナメル質の下に柔らかい象牙質があるから
エナメル質が壊れにくいわけ。
ただ硬けりゃいいってもんではないのです。
人間の身体は上手くできていますね。
歯の表面は人間の中で一番硬く、硬度7前後のエナメル質で出来ています。
その下の層は硬度5前後の象牙質です。
外は硬いけど中が柔らかいという構造がミソですな。
すべて硬いとあっけなく割れてしましますが、
硬いエナメル質の下に柔らかい象牙質があるから
エナメル質が壊れにくいわけ。
ただ硬けりゃいいってもんではないのです。
人間の身体は上手くできていますね。
理想的な口腔機能を獲得して、それを数値で表すとして最大値が10だとします。
歯の質、唾液の質、量、獲得したかみ合わせなどがあり、
生活リズム、食生活と口腔の衛生状態、喫煙か非喫煙などといった
様々な生活環境があり
むし歯や歯周病になり切削、神経の除去、抜歯などが必要になれば
その獲得したものから引いていかねばならないわけです。
10から少しづつ少しづつ引いていくわけですから、
補う治療をしたとしても、徐々に口腔機能を失っていくことになります。
補う範囲がわずかであればいいのですが
最初は埋めるだけであったのが、神経の除去になり、
被せることになり、抜くことになり、入れ歯になり・・・
失う範囲が小さいうちは口腔機能の低下を自覚しないと思いますが、
範囲が大きくなってくると口腔機能の低下を急激に感じると思います。
もともと理想的な口腔機能を獲得している方は非常に少ないと思います。
理想値が10だとして、実際に獲得したのは9だったり、7だったり、
個体によって差があると思います。
そして現代において、それを維持できる人がどれほどいるのか?ですが、
非常に難しい問題です。
理想的な口腔内というのは
どんな口腔か・・・というとそれも定義はムズカシイと思うのですが
理想的な口腔機能を獲得するのは
生まれて間もない歯のない時期から
乳歯が生えはじめ・・・6ヵ月ころ
乳歯歯列がそろい・・・3歳ころ
永久歯に生え代わりはじめ・・・6歳頃
永久歯と乳歯が混在する時期があり
永久歯列がそろいだし・・・12~15歳
それとともに顔面骨格も成人に近づくわけです。
このくらい長い年月をかけて口腔機能を獲得するのです。
ここまででどんな口腔機能を獲得したかがポイントで
あとはそれをいかに維持していくかなのだと思います。
患者さんには理解していただくことが難しいのですが
歯の治療のほとんどが「不可逆的」な治療です。
「不可逆的」というのは元には戻らないということです。
むし歯の治療で、切削範囲が小さければ
その影響を感じにくいですが、
切削範囲も大きくなれば影響をより感じるようになると思います。
早い段階で対処しておくことがポイントです。