普通の食生活をしているといってもよくよく話を伺うと、
我々歯科医師からすると思いがけない食生活だったりすることがあります。
普通に歯みがきしているといっても
客観的にみて普通に磨けていないことも多いです。
それぞれが同じような似たような日常生活を過ごしているのですが
それぞれの生活習慣は異なるのです。
普通といってもそこには多種多様な生活習慣があるのです。
ずいぶん前にも似たようなこと投稿しましたが
100キロという長い距離を走るとなるとかなりのカロリーを消費するため、
給水所では水分だけではなく食料も食べることが必要です。
およそ5キロごとに何か食べたり飲んだりするため
胃腸も酷使され、当然口の中も酷使されます。
自分の経験の中では後半60キロも過ぎたあたりからだったでしょうか、
歯の口蓋側(歯の内側のことです)が妙にしみるようになったのです。
これは完走するまでの10数時間の間に頻繁にスポーツドリンクを飲み、
塩分、糖分を含んだ飴をなめたり、
その他の食事をとり続けるために短期的に起こる酸蝕、知覚過敏でしょう。
完走後も数日しみるのですが、その後日常の食生活に戻るとしみなくなります。
何をどのように、どのような頻度で飲食するかで変わってくるということです。
歯科治療において歯を補うための、患者さんが言うところの「かぶせもの」ですが
デジタル化も進み、光学印象なんてものあって
型を採らずにスキャンして読み込み、即日作製なんてできる時代にもなっていますが
すべての医院でそれらを導入できるわけでもありません。
なお、当歯科医院では導入していません。
通法どおり前歯なり奥歯なりを型を採って、石膏を流し模型を起こし、
技工所に依頼し作成してもらい、納品という流れですから最低1週間はかかります。
それに加え、次の診療予約をとれる曜日・時間帯などの問題などもあり、
必ず1週間後に入るのかというと、そう希望通りにいくとは限りません。
機器は進化しましたが、人が進化していないというかなんというか。
歯科医師は歯をなるべく残そうと考えます。
歯を抜きたくはないのです。
一つの歯があるかないかで、違ってくることが多々あり、
失っていくことが重なると食生活も当然ですが、健康に差が出てくるからです。
ですが、治療をすれば今後も活かせる歯を
早く抜いて早く終わらせて欲しいと考える患者さんもおられます。
健康を守る上で重要ですので、
歯科医師としては、なるべく歯を抜かないでおきたいのです。
⇒ 歯を抜く