最近は保険でも白く被せることが出来るものも増えてきましたが
いずれにしても、くっつけたところは
自分の歯との境目が必ず存在します。

そのため日々の歯磨きが十分でない場合、二次う蝕になることがあるため
(※ 二次う蝕とは一度治療した歯が再びむし歯になること)
被せた後は今まで以上に歯ブラシで正しく適切にきれいにすることが必要です。
お口の中の衛生状態がよくないと繰り返しむし歯になる可能性が高いです。
治療した後にどのように管理していくかがその後を左右します。
先日の東北地区歯科医学会でもありましたが
歯の溝には歯ブラシの毛先が届かないため、フッ素塗布やフッ素洗口が有効なのです。

浅い溝、深い溝、複雑に分岐した深い溝、
途中ですぼんで中で広がる溝と個人によって形状は様々です。
裂溝の幅は20ミクロン(0.02ミリ)程で、歯ブラシの毛先の直径は0.2ミリ程です。

顕微鏡レベルで見た場合をイメージするとこんなイメージ。
溝の形状によっては、これではどうやっても歯ブラシの毛先が届かないのです。
歯磨きを正しく適切にすることが基本ですが
歯磨きだけでのむし歯予防には限界があります。
そのため歯科医院での口腔ケア、フッ素塗布、フッ素洗口の併用が重要なのです。
また歯肉炎、歯周病予防には歯垢除去が重要なので
歯みがきが重要であることに変わりありません。
「歯磨きにはどのくらい時間をかけるといいのか?」
歯科医師からすると時間をかけることが大切ではなくて、
「正しく適切に磨けているかどうかが問題なのです。」
ということなのですが、
では私自身、歯を磨くのにどのくらい時間がかかるのか計ってみました。
自宅では普通の歯ブラシで、職場では音波ブラシを使っているのですが
どちらも磨くのに5分くらいかかって

そのあと歯間ブラシとフロスを使うので、合計7分くらいでした。
時間という面ではそんなところですね。
テレビとかYoutube観ながら歯磨きするときもあるので
その時は10分くらい磨いているときもありますけど。
ただ、何度でも言いますが、時間ではなく、磨けているかどうかが大切です。
生涯の健康のために使う時間ですね。