知ること、気がつくこと

困ったことにお口の中の衛生状態が不良であっても、

生活習慣の中でそれが当たり前になっていると

不良であることにご自身では気がつかないのです。

そしてむし歯や歯肉炎・歯周炎は生活習慣にもとづく慢性的な病気であるため

状態が徐々に悪くなっていることに気がつかない、気がつきにくい、

命には深くかかわることが少ないと考えられているため

痛みが出ても一時的に痛みが消えることもあり

「大丈夫だろう」「治った」と思ってしまう。

そういったことを繰り返しているうちに

複数個所が急に取れたり、激烈な痛みになったり、

食事がままならなくなったり、生活に支障をきたすようになるのです。

そうなってからでは治療の選択肢が減り、出来ることも限られ、

治療後の経過も悪くなり、度重なる治療が必要になってしまいます。

まずは、ご自身の口腔内環境を知り、気がつくこと、

そして早い段階で予防に取り組み、状況によっては早期治療することが大切です。


天然の歯ですら

もともとの天然の歯ですら

お口の中の衛生状態により、むし歯になり歯を失ったり

咬む力によって歯が割れて抜くことになったり

歯周病により歯を失ったりするのですから

衛生状態が十分でなく、咬み合わせに問題があれば

人工的に補ったもの、いわゆる銀歯や入れ歯が壊れないわけはないのです。

ですので、大切なのは最初から予防に取り組んで,

むし歯にしないこと、歯肉炎にならないこと。

もしむし歯になってしまってしまっても詰める・かぶせるで「終わり」ではなく、

歯ぐきの治療で歯石除去したら「終わり」ではなく、

治療した状態を維持できるように正しく適切な歯みがきを身につけ、

定期的に歯科でお口の中をメンテナンスすることが大切です。

糖尿病と歯周病

糖尿病があると歯周病になりやすく重症化しやすいのはご存じでしょうか。

糖尿病があると免疫の低下や血流の悪化、唾液の減少などのため

歯周組織の障害が生じるためです。

また、一方で歯周病は糖尿病に悪影響を及ぼします

歯周病はインスリン作用を阻害するため血糖のコントロールの悪化につながります。

歯周病を治療するとヘモグロビンA1cが最大1%改善するという報告もあります。

糖尿病も歯周病、どちらも生活習慣に影響される病気です。

生活習慣を見直してみましょう。

8月28日

今朝はなんだか一気に涼しい感じで、半そででは肌寒いくらい。

でも日中は気温があがるのでしょう。

今朝も正しく適切に歯を磨いてスタート!

問題の先送り

お口の中の病気は自覚症状に乏しく、

個人によっては緊急性が低いと考えられていたり

治療することで痛みがでるのではないか?

歯を失うのではないか?などの不安もあって

「気になっていないから」

「今しなきゃダメ?なの?」

「問題ないから」

と治療するべきことを先送りをしている側面もあるように思います。

そのなんでもないように思える問題が

大問題に変化してきたときは出来ることに限りが出てくるので厄介なのです。

兎にも角にも日頃からお口の中を大切にしておきましょう。

と、とどかない

奥歯の溝を小窩裂溝(しょうかれっこう)といい、むし歯になりやすい箇所ですが

浅い溝、深い溝、複雑に分岐した深い溝、

途中ですぼんで中で広がる溝と個人によって形状は様々です。

裂溝の幅は20ミクロン(0.02ミリ)程で、歯ブラシの毛先の直径は0.2ミリ程です。

顕微鏡レベルで見た場合をイメージすると

こんなイメージでしょうか。

溝の形状によっては、これではどうやっても歯ブラシの毛先が届かないのです。

歯磨きを正しく適切にすることが基本ですが

歯磨きだけでのむし歯予防には限界があるのです。

そのため歯科医院での口腔ケアや、フッ素塗布を併用することが重要なのです。

当たり前になるまで

せっかく始めたよい習慣を身につく前にやめてしまうと

いい結果は生まれません。

そして悪化する時はあっという間です。

さらに悪化した状態から、良い方向に持っていくのには時間がかかります。

良い習慣は息を吸うように当たり前のものになるまで続けましょう。

それでは、今朝も正しく適切に歯を磨いてスタート!