と、とどかない

奥歯の溝を小窩裂溝(しょうかれっこう)といい、むし歯になりやすい箇所ですが

浅い溝、深い溝、複雑に分岐した深い溝、

途中ですぼんで中で広がる溝と個人によって形状は様々です。

裂溝の幅は20ミクロン(0.02ミリ)程で、歯ブラシの毛先の直径は0.2ミリ程です。

顕微鏡レベルで見た場合をイメージすると

こんなイメージでしょうか。

溝の形状によっては、これではどうやっても歯ブラシの毛先が届かないのです。

歯磨きを正しく適切にすることが基本ですが

歯磨きだけでのむし歯予防には限界があるのです。

そのため歯科医院での口腔ケアや、フッ素塗布を併用することが重要なのです。

当たり前になるまで

せっかく始めたよい習慣を身につく前にやめてしまうと

いい結果は生まれません。

そして悪化する時はあっという間です。

さらに悪化した状態から、良い方向に持っていくのには時間がかかります。

良い習慣は息を吸うように当たり前のものになるまで続けましょう。

それでは、今朝も正しく適切に歯を磨いてスタート!

コンディショニング

生活するうえで重要なのはコンディショニング。

口腔内の健康を良好に保つこともその一つです。

口腔内は毎日の生活習慣があらわれています。

良好な状態にするならば、数日ただ歯を磨いたら健康になるわけではありません。

毎日正しく適切に磨き続けることが基本です。

デンタルフロス(糸ようじ)もお忘れなく!

時間差

むし歯や歯周病は時間差でお口の中に反映されてきます。

これまでの生活習慣が数か月、数年後に

時間差でむし歯や歯周病となって反映されるのです。 

痛みや腫れといった症状としてはっきり起きないと

自覚しにくいのがお口の中の病気。

まずはお口の中の衛生状態を良好に保ち続けること。

そのためには正しく適切に歯を磨くことが必要です。

もう大丈夫?

歯の治療は「かぶせたらもう大丈夫」というわけでもありません。

口の中のこれまで、これからの衛生状態や

神経を除去する治療の経験の有無、

獲得したかみ合わせの状態や咬む力によるこれまで、これからの影響など

かぶせた後も状況は変化し続けるからです。

また、多数の歯を失っているのであれば、

現存する歯の数や補っている歯の状態、入れ歯の使用の状態などにも左右されます。

かぶせたら大丈夫というわけでもなく、

お口の中の疾患はなかなかやっかいなものなのです。

口の中は大切にしておいたほうがいいのです。

関わっています

歯はむし歯や歯周炎だけで痛くなるとは限りません。

歯並び・咬み合わせ、咬む力により歯髄炎を起こし痛くなることがあります。

ただ、痛くなったと思ったら痛くなくなったりするため

「治った」と思うかもしれませんが、不定期に繰り返し

時には歯髄炎が悪化し神経の除去を必要とすることも起こりえます。

歯並び・咬み合わせ、咬む力もお口の中の健康維持に関わっているのです。

歯周病チェック

・歯みがきすると血が出る

・口のにおいが気になる

・朝起きたときに、口の中がねばねばする

・歯肉が赤黒く腫れている

・歯が長くなったようにみえる

・歯がぐらぐらする

・歯並びが変わってきたような気がする

これらに該当する場合歯周病の心配があります。

悪化する前に早めに受診しましょう。

困難になるので

口腔内の治療を早めに終えてほしい、早く衛生状態を良好にしてほしい

と希望があっても状況によってはそれが困難なことがあります。

むし歯や歯周病は生活習慣病であり、

長い月日をかけて失ってきた歯の形態や、歯を補い、咬み合わせを再建し、

歯周組織の炎症を改善することは容易ではありません。

これまでの日々の積み重ねがあっての今。

これからの日々が積み重なっての未来。

だからお願いです。

今、正しく適切に歯を磨きましょう。

基本

歯肉炎や歯周病がある場合、

改善のためには正しく適切な歯みがきと、歯石除去が必要になります。

むし歯がある場合は削って埋める、型を採る、かぶせるといった治療が必要です。

むし歯、歯肉炎、歯周炎予防には良好なお口の中の環境にしておくことが重要です。

基本的には、ご自身での正しく適切な歯みがきが必要になり、

歯科医院での口腔管理が重要になのです。

間違いが潜む

 歯磨き指導していて食生活のことを伺うと

「どうしてこんなに喉が渇くんだろう?というくらい喉の渇きを感じるので

かなりの頻度で水分をとっている」なんていうことあります。

よくよく話をきくと清涼飲料水やスポーツドリンクを

かなりの量で飲んでいるようなのです。

適切に飲む分にはいいのですが、むし歯の心配もありますが

清涼飲料水・スポーツドリンクの過剰摂取はよくありません。

水や麦茶を飲むほうがよいと思いますし、

暑い夏で熱中症のことも考えるのならば、塩分の摂取も必要です。

そういう点では経口補水液が適していると思います。

ただ、連日暑いと冷えた飲み物をよく飲むと思います。

気を付けておきたいのはペットボトル症候群です。

糖分が含まれている清涼飲料水・スポーツドリンクを大量に摂取することで 

血糖値上昇 ⇒ 喉が渇く ⇒ また清涼飲料水を飲む ⇒ 高血糖  

の悪循環によって血糖値が異常に高くなり、

著しい喉の渇き、多尿、体がだるい、腹痛、嘔気などの症状や

ひどくなると意識が低下、昏睡状態に陥ることもあります。

身体のためにと思って行っている自身の生活習慣の中に

間違いが潜んでいることがあるのです。